GS300hに搭載されているPCS(プリクラッシュセーフティシステム)は、衝突の可能性をセンサーが判断して、警報や自動ブレーキで衝突回避を補助する機能です。取扱説明書(P.223〜227)をもとに、仕組みと正しい使い方を解説します。
PCSとは?
PCS(プリクラッシュセーフティシステム)は、前方センサーで進路上の車両や歩行者を検出し、衝突の可能性が高いとシステムが判断したときに、警報やブレーキ制御で衝突回避操作を補助するシステムです(取扱説明書P.223)。
PCSの4つの機能
① 衝突警報
衝突の可能性が高いとシステムが判断したとき、“ピピピ・・・”とブザー音が鳴り、マルチインフォメーションディスプレイにメッセージを表示して、回避操作をうながします(取扱説明書P.223)。
② プリクラッシュブレーキアシスト
衝突の可能性が高いとシステムが判断したとき、ブレーキペダルが踏まれる強さに応じてブレーキ力を増強します(取扱説明書P.223)。運転者自身がブレーキを踏んでいるときに、制動距離を短縮する補助をします。
③ プリクラッシュブレーキ
衝突の可能性がさらに高まったとシステムが判断したとき、ブレーキが自動でかかり、衝突回避または衝突速度の低減を支援します(取扱説明書P.223)。
プリクラッシュブレーキ作動中に、アクセルペダルを強く踏んだりハンドルを操作したりすると、システムが「運転者の回避操作」と判断し、作動が解除される場合があります(取扱説明書P.224)。
また、プリクラッシュブレーキによって車両が停止しても、ブレーキ保持は約2秒後に解除されます。停止後は必要に応じて自分でブレーキを踏んでください。
④ サスペンションコントロール・ステアリングコントロール(装備車のみ)
衝突の可能性が高いとシステムが判断したとき、AVSがショックアブソーバーの減衰力を最適制御したり(サスペンションコントロール)、LDHが前後輪の切れ角を制御したりします(ステアリングコントロール)(取扱説明書P.223)。
PCSの警報タイミングの変更
PCSのON/OFFや警報タイミングは、必要に応じて切り替えることができます(取扱説明書P.223)。詳細はマルチインフォメーションディスプレイの設定から変更可能です。
システムをOFFにすべき場面
以下の状況では、システムが正常に作動しない可能性があるためOFFにしてください(取扱説明書P.225)。
- けん引されるとき、またはけん引するとき
- トラック・船舶・列車などに積載するとき
- タイヤチェーンを装着しているとき
- 応急用タイヤやパンク修理剤を使用しているとき
- タイヤの空気圧が適正でないとき
- オフロード走行やスポーツ走行をするとき
- フロントバンパーやフロントグリルに強い衝撃が加わったとき
カメラセンサーを正常に保つための注意
PCSはフロントウインドウ上部のカメラセンサーを使用します。センサーを正常に機能させるため(取扱説明書P.221):
- フロントウインドウは常に清潔に保つ(汚れ・油膜・水滴・雪などを除去)
- カメラセンサー前部にアンテナやステッカーを貼らない
- カメラセンサーに液体をかけない・強い光を照射しない・強い衝撃を加えない
- ヘッドランプなどのランプ類を改造しない
PCSを過信しないために
取扱説明書(P.224)では次のように明記されています。「安全運転を行う責任は運転者にあります。プリクラッシュセーフティシステムを日常のブレーキ操作のかわりには絶対に使用しないでください。本システムはあらゆる状況で衝突を回避または衝突の被害を軽減するものではありません。」
まとめ
- ✅ 衝突警報→ブレーキアシスト→自動ブレーキの3段階で対応
- ✅ 自動ブレーキは車両停止から約2秒後に保持解除、その後は自分でブレーキが必要
- ✅ アクセル強踏み・ハンドル操作時は自動ブレーキが解除される場合あり
- ✅ けん引・タイヤチェーン・オフロード走行時はOFFに
- ✅ フロントウインドウとカメラセンサーを清潔に保つことが重要
PCSは万が一のときの補助装置です。日頃の安全運転を前提に、システムの特性を正しく理解して活用してください。
